中年期以降の人生は筋肉をいかに維持するかによって左右されます。
運動不足で筋肉が落ちると様々な生活習慣病の引き金になると言われています。
筋トレの効能
筋肉が増えると足腰が丈夫になる。
筋肉を動かすことで分泌されるホルモンにより、認知症や糖尿病などのリスクを下げると言われています。
でも、筋トレの効果が出るのは時間がかかるのではないかと考え、なかなか始められない人がいるかもしれません。
しかし、筋肉の半分の再生スピードは約48日という短期間です。実際90歳代の患者様でも杖が手放せた患者さんもいますから、何歳から始めても効果はあります。
ウォーキングだけでは筋肉は増やせない
ウォーキングは「有酸素運動」の代表で、簡単だし、体脂肪を燃焼でき、多くの人が行っている運動でしょう。
しかし、それだけでは筋肉はつきません。
ダイエット目的でウォーキングをし食事制限をされている方も多いと思いますが、安易に食事制限をすると、筋肉中のタンパク質の分解が進み筋肉が減少する可能性があり、筋肉は糖をエネルギーとして働くため、筋肉が減ると糖が余り、脂肪として蓄積され易くなります。
つまり、食事制限とウォーキングだけでは体重とともに筋肉が減るだけでなく脂肪が増える可能性があります。
筋トレだけすればよいのか?
筋肉には二種類あります。
・速筋
筋トレのような瞬発的に力を使う運動(無酸素運動)によって増える筋
この筋は使わないと衰えやすいため、加齢とともに減りやすい。
筋トレによって衰えを予防する必要がある。
また糖をエネルギーに変換する作用があります。
・遅筋
ウォーキングなどの有酸素運動や姿勢を保持するために使われます。
持久力がある筋肉です。
遅筋は鍛えてもあまり大きくなりませんが、使う事によって多く含まれる毛細血管が増え、多くの物質が速筋に運ばれてエネルギーに変換されます。
だから速筋と遅筋の両方を鍛える事が重要です。
(筑波大学教授 久野譖也氏 参照)
当院でも理学療法士によるトレーニングに加え、患者さんが自由な時間に来られての自主トレーニングもお勧めしています。お気軽にご相談ください。
いつまでも健康な体で!