寒くなると腰痛の患者さんが増えてきます。みなさんによく知られている「ぎっくり腰」と言われる方も多数クリニックを訪れます。さて一体「ぎっくり腰」とは何でしょうか。

目次
ぎっくり腰とは何か


原因

原因のメカニズム

・急な動作や無理な動き
準備運動なしの急な動きは、筋肉や靭帯が対応できず損傷(捻挫)を引き起こす。特に筋肉が硬直している朝や、寒い環境で起こりやすい。
・筋肉疲労の蓄積
長時間労働やデスクワークで腰の筋肉が持続的に緊張すると、柔軟性が失われ硬直する。疲労が限界に達した筋肉は、些細な動作で筋繊維が断裂することがある。
・椎間板の変性
加齢により椎間板の水分が減少し、クッション性が低下。わずかな衝撃で椎間板が変形・突出し、周囲の神経を刺激して激痛を引き起こす。中高年の再発原因として多い。
・不良姿勢の習慣
猫背や反り腰は、腰椎の一部に持続的なストレスをかける。これにより筋力のアンバランスが生じ、腰を支える力が弱まる。蓄積したダメージが、何気ない動作をきっかけに痛みとして現れる。
腰骨の解剖

ぎっくり腰発生の瞬間

ぎっくり腰が起こりやすい要因

加齢、職業・生活習慣、運動不足、肥満、過去の腰痛歴
予防の第一歩

・椅子に座るとき
深く腰掛け、背もたれで腰を支え、背中を伸ばす。
・立っているとき
耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線になるように意識する。
・物を持ち上げるとき
膝を曲げて腰を落とし、荷物を体に近づけて持ち上げる。
再発予防運動

ぎっくり腰になった時の対処

整形外科受診すべき「危険なサイン」

整形外科での治療①

整形外科での治療②

注射治療:薬物療法で改善しない、または動けないほどの激痛に対する即効性のある治療。
手術療法:保存療法で改善しない、重篤な神経症状がある場合の最終手段。
再発させないためには正しい指導の下でのリハビリテーションが重要

まとめ
痛い思いをしないためには正しい知識で正しい予防が大切です。