コラムcolumn

突然の膝の痛み

【原因】

ある日明らかな誘因なく膝が痛くなる事があります。怪我した覚えもなく、捻じった覚えもない。すぐ治るだろうと様子見ていたが何日経っても治らない。こんな患者さんがしばしば来院されます。

やはり40歳以上に多いです。その場合最も多いのは加齢や日々の積み重なった負荷による膝の骨の変形、変形性膝関節症の頻度が高いです。

本人の自覚は無い事が多いですが、診察してみると外観の変形は多少なりともある人が多いです。見た目での変化がない方もいらっしゃいます。

検査

診察でも予測はつきますがまずはレントゲン写真を撮ります。これである程度診断はつきます。軽度から中等度、高度まで変化は様々です。

ですが稀に腫瘍等思いもよらない事も起こる事もありますので最低限レントゲン撮影は必要ですね。

痛みが強かったり改善しない場合はMRI検査が有用です。

【治療】

痛みに対して消炎鎮痛薬の内服や外用、酷い場合は関節内注射をして痛みを和らげます(患者さんの中には、薬治療は根本的な治療ではないからと嫌がる方もいますが、その後のリハビリ等を進めるためにも痛みを一時的でも和らげる事は大事です)。しかしこれからが大事です。いくら一時的に痛みを和らげてもその後の筋力強化等のリハビリが重要です。地道に筋力をつけてやる、関節を動かしてやる様に習慣づけないと痛みは加齢とともに再発します。

仮に変形の程度が進行していても、突然の痛みならある程度リハビリで緩和する事が可能です。

それから先の治療は疾患の種類や程度によって様々ですが、まずは急性期の痛みを取り除いて筋力強化等のリハビリをするのが基本です。みなさん頑張りましょう。