コラムcolumn

暑い夏、寒い冬に辛い「こむら返り」

「こむら」とはふくらはぎの事(下腿三頭筋)を指します。
「こむら返り」とは「こむら」が異常に収縮して痙攣することで起こります。
ふくらはぎに多くおこりますますが、足の指や裏側、太ももなど、全身の筋肉が痙攣することもあります。

原因

  はっきりした原因は不明ですが、大きな原因と言われているのは、

・電解質異常や不足

 食事からの慢性的摂取不足、下痢・おう吐・発汗・激しい運動に伴うマグネシウム不足など。

・電解質異常、特に血行不良

 激しい運動や長時間の立ち仕事後には脱水になったり
ふくらはぎに血流が滞ったりして電解質のバランスが崩れたり血行不良となり、筋肉がつり易くなります。

・運動不足や加齢による筋肉量低下

 特に高齢者は慢性の運動不足のため常にふくらはぎが緊張した状態になっていて、少し足を伸ばしただけでもこむら返りを起こしたりします。

 その他、腎不全、糖尿病、肝硬変、熱中症、甲状腺機能低下症などの疾患にも注意が必要です。

なぜ寝ているときにこむら返りが起きるのか?

寝ているときは汗を多くかいていて脱水傾向にあります。更に全身をほとんど動かさないため心拍数も減り血行が低下しています。
夏場に冷房をつけっぱなしで寝たりすると、足の筋肉が冷え血管も収縮して血行はさらに悪くなり少ない刺激で過剰な収縮が発生しやすくなります。
同様な状況で冬場も足が攣りやすくなります。
冷えはふくらはぎを含めて筋肉が動きにくくなり、血流が悪くなり、筋肉の収縮に必要な栄養素が届きにくくなり、軽い刺激で攣ってしまいます。

治療・対策

・収縮した筋肉をゆっくり伸展させるようにする。
・筋肉の冷えや脱水で症状が悪化することがあるため、水分をとり、局所を暖め血流をよくする。
・マッサージをして筋肉を和らげる。

・運動に関連して生じる事が多いため、運動前のストレッチ、運動中に適切に休息を取りつつ水分補給・電解質(マグネシウム・カリウム・ナトリウム)補給を心がける。

・就寝時に靴下やストッキングを履く。

・マグネシウム不足を予防するために、日常の食生活ではマグネシウムを多く含む食材を意識してとる事。

【マグネシウムを多く含む食物】
・穀類 未精製の穀物(キヌア・そば・きび・全粒粉パン・玄米ごはん)
ただし消化に悪いのでよく噛んで!
・豆類 きなこ・納豆・がんもどき・木綿豆腐
  特に豆腐はにがり(塩化マグネシウム)が添加されていてよい!
・種子類 ごま・アーモンド・くるみ
・海藻類 アオサ・ひじき・わかめ・焼きのり
・野菜果物類 切干し大根・ほうれん草(生)・えだまめ(生)・ごぼう・アボガド・バナナ
・きのこ類  乾燥キクラゲ・しいたけ・えのき