子どものけがは心配ですね。軽いけがと思っていても心配になるものです。
こんな時、どうすればいいのかなと思い悩むことが多いのではないでしょうか。
そんな時、まずは家庭で応急処置をして下さい。
そしてその後必ず外科で診察と治療を受けてください。
すり傷を負った時
- 流水で洗う
まずは土や砂など汚れをきれいに取り除いて感染を防ぐため流水でしっかり洗い流してください。 - 止血する
止血はガーゼや絆創膏等で数分間圧迫します。それから絆創膏を貼ってください。比較的きれいな傷なら創傷パット(キズパワーパットなど創を湿潤環境に保つパット)を貼ってください。汚い傷なら整形外科受診をお勧めします。
切り傷を負った時
必ず整形外科を受診してください
- 患部を直接ガーゼ等で抑えて圧迫止血する
すり傷同様に汚れている場合は、汚れを流水で洗い流してください。
傷口の中枢側を縛ったりしないでください(傷口周囲の血行が悪くなります)
打撲した時
- 打撲したところを氷のうや保冷剤で冷やす
冷やす時間は30分以内で、皮ふがピリピリしたり感覚が無くなったら一度休みましょう。1時間ごとに3クール程度がよいでしょう。数日で腫れや赤みは治ることが多いですが、軽くならなければ整形外科受診を。
骨折かもしれない時
強い痛みや腫れが生じたり、患部が変形したりする時は骨折が疑われます。ただし乳幼児の場合、訴えが少なかったり腫れが軽い場合もあります。
判断が難しい場合は「骨折として」早めに整形外科受診をしてくだい。
- 骨折が疑われる部分の上下(中枢・末梢)の関節をまたぐように副え木(そえぎ)を当て、患部を固定する
あくまで応急処置なので、副え木は固定できるものなら何でも構いません。骨の変形を戻そうとしたり、動作確認をすることは、痛みや腫れを強くするだけでなく、神経・血管を傷つけることもあるので止めましょう。患部に傷がある場合は、前記のように処置をしましょう。
捻挫した時
- 骨折の処置と同様に扱うとよいです
そして早めの整形外科受診を!
頭を打った時
- 打撲したところを冷やす
氷のうや保冷剤、冷たいぬれタオルで患部を冷やしましょう。 - 安静にして休ませる
- 経過観察
頭の打撲から1~2時間後に、突然おう吐したり、意識を失ったりすることがありますから、24時間はなるべく安静にして経過観察しましょう。
注意 こんな時には脳外科受診を!
- 意識がない(呼びかけても反応しない等)
- 顔色が悪くもうろうとしている
- けいれんしている
- 吐き気があったりおう吐したりする
- 激しい頭痛
- 手足が動かない、しびれがある
- 目がみえない
- 耳や鼻から出血する
子どものけがは大人と違って、症状が軽かったり、本人が訴えられなかったりして判断がむずかしい事が多くあります。
頭の症状なら脳外科、その他の症状なら整形外科を早めに受診しましょう
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